[概要]退役原潜解体協力事業の背景と現状(2005年2月) |
1. 背景 |
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現在、ロシア極東地域には、3O隻以上の退役原潜が未処理のまま係留されており、退役原潜の安全かつ迅速な解体は、核軍縮・不拡散の観点に加え、日本海の環境保護の観点からも緊急の課題となっている。 |
2. 最近の動き | ||
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3. ヴィクターV級原潜解体事業 | |
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2003年2月、日露両国政府は、「希望の星」の最初の事業として、ヴィクターV級原潜1隻の解体事業の実施を決定し、2003年6月、川口大臣(当時)のウラジオストク訪問の際、同事業に関する実施取決めに署名がなされた。 2003年12月、解体作業に対する協力が開始され、2004年12月、事業を終了した。
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4. 新規案件 |
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(1) 日露両国は、「希望の星」の第2号となる協力を前向きに検討中であり、日露非核化協力委員会総務会の決定を受け、ヴィクターT級退役多目的原潜614号の解体にかかる調査を実施中。 (2) また、2005年1月の町村大臣訪露の際、原潜614号を含む5隻の退役原潜の解体に関する協力の実施を検討することが決定された。現在、同5隻の原潜解体事業の実施取決めについてロシア側と協議しているところである。この内、4隻はウラジオストク近郊(パブ口フスク湾)に、残りの1隻はカムチヤツ力(アヴァチヤ湾)に係留されている。 (3) また、ウラジオストク近郊(ラズボイニック湾)における原子炉区画陸上保管施 設建設事業については、ロシア側が独自に04年中に建設を開始しているが、我が方からも協力の意向を明らかにし、既に現地視察等を行っている。 |